「いちご一会とちぎ国体」成年男子1回戦
埼玉県 0-0 PK 2-1 宮崎県
埼玉県選抜はアヴェントゥーラ川口(関東サッカーリーグ2部)に、共栄大学の4年生を1人だけ追加したほぼ単独チーム。
対する宮崎県選抜はホンダロックSC(JFL)、ヴェロスクロノス都農(九州リーグ2位)、延岡AGATA(今年度九州リーグに昇格)、宮崎産業経営大学(九州大学1部上位リーグ)等の完全な選抜チーム。
埼玉、宮崎共にシステムは4-2-3-1。戦前は宮崎やや優位を想定していたが、ゲームが始まってみると、埼玉がボールを握っている時間が多く、相手陣での攻防が続く。
しかし、相手コートにスペースが無いためキャプテンCF⑩小林のスピードある裏抜けが活かせない。変わってトップ下⑪桜井がライン間のスペースにタイミングよく落ちて、縦パスを受けてターン、自らドリブルで侵入する形を度々作り攻勢を強める。さらに③福田の空中戦はセットプレー時も流れの中でも圧倒的な強さ。
ただこのやや優位な前がかりな戦い方が埼玉にはあまり都合が良いとは言えない。カウンターを受けると相手のスピードに付いて行けずに、シュートまで持ち込まれてしまう。度々訪れる大ピンチは全てGK①新開の超ファインセーブで防ぎ、テンポの良い崩しから度々埼玉にも訪れる大チャンスは全てゴールマウスをボール1、2個外れる。
56分、相手プレーヤーの一発退場があり、埼玉の攻勢がなお強まる。激しい戦いとなり、両チームファールが増える。しかし埼玉は審判への異議は一切無く、また故意のファールも無く、体がついていかず思わずファールとなった場合にも、必ず相手プレーヤーのもとに行き謝罪するなど、プレーヤーもベンチもとにかくフェアーにゲームを進め、埼玉の応援者として誇らしさすら感じた。
残り5分間、関東ブロック大会からの勝利の方程式、PKキーパーの⑫本山をピッチに送り出し、試合終了。
そしてPK戦。本山がゴールマウスに立ち、相手プレーヤーの5本のキックに対し、1点しか決めさせず(埼玉も2本外したが)、2-1で勝利。成年の部らしく、相手の良さを消しながら自チームの良さを徐々に発揮し、結果にこだわる戦いは、0対0のゲームでも十分見応えがあった。
明日は静岡県と2回戦を戦う。(強化対策部会長・荻野清明)