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2023関東トレセンキャンプU16:1日目視察報告

期日:1月17日㈫~18日㈬

場所:千葉県フットボールセンター

指導コーチ 

廣山 望(U16代表監督)

三浦佑介(JFAコーチ関東チーフ)、土橋正樹(JFAコーチ関東サブ/浦和レッズ)

小山健二(JFAコーチ関東サブGK/横浜FC)、楠本晃義(JFAコーチ関東サブGK/LIALL GK ACADEMY)

 

1月17日に千葉県フットボールセンターで開催された、関東トレセンキャンプU16を視察しました。

今回は、今年度実施された、U16トレセンリーグから、33名が参加しました。

そして、埼玉からは、三浦悠代(昌平)、松坂芽生(浦和レッズユース)、中村圭太(三菱養和SCユース)、山口太陽(FC東京U-18)の4名が選出されました。

(国体既定で、住居地、学校所在地が所属FA条件)

 

トレーニングの流れは、

①アイスブレイク ②パス&コントロールから対人シミュレーション ③2v2(2v2ラインゴール) ④5v5(ラインゴール) ⑤11v11(ゲーム)でした。

 

1日目のトレーニングでは、守備への働きかけが中心となりました。

廣山コーチからは、①ボールへの寄せと相手の隙を見逃さずに、ボールを奪う狙い(2v2)や、②5人ユニットでの守備の際に、個々が相手プレーヤーだけにとらわれず、ボール位置やプレスの状況で、スペースマーキングのポジションを変えながら、相手を把握すること、③そして、1stディフェンダーが相手を追い込んだ時に、積極的にボールを奪いに行くことなどのコーチングがありました(要点のみ。距離の関係ですべてのことばや詳細まで把握できませんでした……)。

 

まさに「基本の深掘り」です。プレーヤー自身が「奪いに行く心に火をつけること」(フットボールカンファレンスでは、野蛮なという表現を使っていました)、そしてプレースピードが上がる中で、予測・認知をしながら、アグレッシブで連動したプレーをすることへの提示がありました。

 

また、「アンチプレス」では、特別な働きかけは見られませんでしたが、個々の型とテクニック、相手との駆け引き、フットボール理解に長けたプレーヤーも見られました。

 

それは単純に、背後のスペースにランニングすることや、プレスを受けた時のパフォーマンスだけでなく、事前にだれと繋がり、どんなプレーで剥がしていくのかもそうですが、そのための事前準備であるポジショニングや視野の確保、ワンタッチプレーやパスのテクニックのメッセージを交えたハンドリングスピードなどを持っているプレーヤーは、相手の「逆」を突くようなプレーができていました(日常の取り組みも深く関係していると思います)。

 

ゲーム(11v11)では、3グループに分かれての実施でした。

ボールを奪いに行く意識の変化や、攻撃→守備への切り替えの意識と共に、崩しの場面でも、パスとドリブル進入を交えた得点シーンなどのプレーが見られました。

 

埼玉所属の4名のプレーヤーたちも、それぞれの特徴を出してプレーをしていました。

 

この年代の、プレーヤーたちの身体的な成長状況には、まだまだ差があり、それは現状の俊敏性やプレースピードなどにも影響が出ます。最終的には、個の特徴とポジションに求められる要素(専門性)を押さえて完成を目指していくことになりますので、サイズの大きなプレーヤーたちも今後が楽しみな印象です。

 

最後に、このキャンプの開催時期だけでなく、ターゲット層を明確にすることを考慮することにより、サッカー界全体の流れを踏まえた、効果的な施策となるのではないかと、埼玉FAコーチとして感じる機会にもなりました。(FAコーチ 山﨑茂雄)