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2024年 関東GK キャンプ報告

日本サッカー協会ではポジション別指導・強化を目的として、1999 年よりゴールキーパーに特化したナショナルゴールキーパーキャンプを開催しています。同時に関東各都県の GKプロジェクトを中心に「関東GKキャンプ」もスタートしました。

 

さて、1月27、28日に鹿島ハイツで開催された今回のキャンプでは、8都県のGKプロジェクトスタッフの推薦をもとに、U13U14年代それぞれ16名、合わせて32名のGKを招集し、育成・強化を行いました。同時に各都県GKプロジェクトコーチ 24名が集い、 JFAより小山健二氏、 楠本晃義 氏 (ナショナルトレセンコーチ・関東GK担当)にアドバイスを頂き、補助学生含めて計25名のスタッフで2日間のキャンプを開催しました 。

 

 

オープニングと講義の中で提示された通り「関東から世界へ【10代でA代表】」という野心を持つこと。このキャンプの目的は「将来の日本代表を担うGKの育成、強化 」 であり、 何かを掴む、発見して、日常に持ち帰ることを確認しました 。

1日目のクロスでは、まずはプレーヤーたちが高い集中とインテンシティーの中で、前向きなプレーと雰囲気で進められたことが印象的でした。少人数1グループ4名で、常に役割がある中でのトレーニングのため、頭と体がいつでもアラートな状態でいることが要求されましたが、実践的な内容の中でプレーヤーにDoの確保がなされ、反復することと考えることを高いレベルで実践するという、とても良い機会になっていました。

ジャンプキャッチの基本フォームを確認し、ボールを捉える位置や空中姿勢、キャッチング後の着地の仕方やボールを 守る意識など、細部にわたり確認しました。パンチングのテクニックや、状況に応じたスタートポジションの取り方や修正の仕方、クロスの落下地点を予測すること、判断の精度と 早さなど、個々に課題の認識と、解決のためのアクションを起こして取り組む様子が見られました 。

2日目はディストリビューション。特に①アンダーアームスロー、②オーバーアームスロー、③サイドボレーキックの3つの技術について、目的を明確にしたトレーニングが行われました。それぞれのキーファクターを高い意識を持って反復していくことで、トレーニングが進むにつれて明らかな成長を見せるプレーヤーが複数いたことは大変印象に残りました。

ただ、止まっている味方への配球、自分にプレッシャーがかかっていない中での配球は大きな成長を見せた一方で、選択肢が複数ある中でのプレー、自分にも味方にも相手からのプレッシャーがかかる状態でのプレーになると、また新たな課題が見つかったようでした。今回学び、獲得したものをゲームの中で発揮できるように、自チームで取り組むことを確認して終わりましたが、2日間通して大変有意義なトレーニングになりました。

今回のキャンプでプレーヤーたちは、彼らの日常がより良いものになるきっかけを掴めたと感じています。世界を狙えるチャンスがあり、そのためには日頃の重ね重ねが大切であること。プレーヤーたちが「関東から世界へ」飛躍していくことを期待しています。(GKプロジェクトチーフダイレクター/上原克彬【大宮南高校】)


●参加スタッフ

U14 上原 克彬、三上 綾太 (U16 県 TC GK コーチ)

U13 鈴木 康和樹 (U13 県 TC GK コーチ)